ダルメシアン【大型犬】

ダルメシアンについての「特徴」や「飼う時のポイント」などをご紹介!
ワンダフルライフでは、これから犬を飼ってみたいとお考えの方も、既に愛犬と暮らされている方にも楽しんでもらえるように日々、犬種情報の更新に努めてまいります!

ダルメシアン

ダルメシアン

   
英語表記 Dalmatian
原産国 クロアチア
体高 オス:48〜58cm メス:48〜58cm
体重 オス:18~27kg メス:18~27kg程度

ダルメシアンの外見と特徴

ダルメシアンは、ディズニー映画「101匹わんちゃん」のモデル犬としても有名な大型犬です。
外見の最大の特徴は白黒の水玉模様でしょう。

かつてはこの水玉模様が美しくない個体は間引きの対象とされていたほど、ダルメシアンの価値を決める上で大切なものでした。
この犬はスマートに見えますが、実はたくましい筋肉としっかりとした骨格を持っており、元は駅馬車の先頭で馬を野犬から守る伴走犬として活躍していました。そのため底なしのスタミナと走力を持った犬種です。
特にアメリカでは消防車を馬車で引いていた時代に火事場への先導犬として活躍し、今も消防のマスコットキャラクターはダルメシアンとなっています。

日本においても映画の影響で人気が爆発的に上昇しましたが、ブームの落ち着きとともに飼育の難しさも手伝ってやや人気は下火ですが、賢く愛嬌が良いことから根強いファンが多いことでも知られています。

ダルメシアンの歴史

ダルメシアンの起源や祖先犬は不明な点が多いです。
古代エジプトやギリシャの美術品に描かれている斑点のある犬が祖先犬であるとする説もあり、多くの国でその存在が確認されていますが、正確な祖先を特定できておらず、「ダルメシアン」という犬名が生まれたのは18世紀になってからと言われています。
1771年、イギリスの自然史家トーマス・ペナントが、この犬の起源をクロアチアのダルマチア地方とし、自らの著書の中で「ダルメシアン」(Dalmatian)と記したのが最初とされます。

ダルメシアンはその役割もはっきりとは分かっておらず、何か特定の役割というよりは、軍用犬、番犬、牧畜犬、など様々な役割をこなす便利な犬として繁殖されていたと予想されています。
その後ビクトリア朝時代にフランスやイギリスにおける旅行手段が駅馬車となってくると、ダルメシアンは駅馬車の後部を馬と併走しながら、盗賊や野犬から馬車を守る伴走犬として大いに重宝されました。
というのも、この犬種は伴走犬として馬のそばを優雅に走る能力を先天的に備えており、見た目の美しさや優雅さも兼ね備えていました。優雅なスタイルの馬車行列に、美的なアクセントとして効果的だったのです。

その後、自動車の出現によって、ダルメシアンの上流社会での役割はなくなり、人気は急落します。
しかし、その独特の模様から、ダルメシアンはペットやショードッグとして大変人気が出ます。
映画「101匹わんちゃん」がヒットしたことをきっかけにその人気に火がつき、今ではアメリカでもっとも人気の高い犬種のひとつとなっています。

ダルメシアンの性格や気質

ダルメシアンの性格は明るく活発。
母性本能と縄張り意識が強く、心を許した相手には温和ですが、そうでない相手には攻撃的で吠えたり、噛み付いたりすることもあります。
初対面の人と打ち解けるということはまずなく、無駄吠えをすることも少なくありません。また非常に利口で記憶力が高く、暴力的にしつけるといつまでも覚えていて、噛みついて反撃してきたりします。

「101匹わんちゃん」のイメージで優しい犬と思っている方が多いですが、実は非常にしつけの難度が高い犬種です。
頑固で神経質なので根負けしないように言い聞かせましょう。

ダルメシアンを賃貸物件で生育する時の注意点

ダルメシアンは温暖な地域では屋外で飼育できますが、基本的には庭付きの屋内で、メインは屋内、走りたくなったら庭に出すくらいの育て方が一番でしょう。抜け毛がとても多く、しかも硬いので掃除が難しく、しかもよく吠えます。
正直に言いますと、日本の共同住宅で買うのはかなり難しい犬種でしょう。

ダルメシアンは散歩もハードです。とにかくよく走る犬種ですから、毎日たっぷりと散歩をさせないといけません。
馬車に伴走していた犬ですから、普通に歩くというよりは自転車など時速30kmくらいの速さの乗り物で一緒に走ってあげるのがベストでしょう。
散歩を怠けるとストレスを溜めて攻撃的な性格に育ちやすくなるため、散歩はサボらないようにしましょう。

また、ダルメシアンは健康でも気をつけるポイントが多い犬種です。
ダルメシアンは美しい模様を残すために頻繁に近親相姦による繁殖を行っていたため、先天的に病気になりやすい犬種です。
特に聴力に問題を抱えやすく、およそ30%のダルメシアンが聴力に問題を持っていると言われており、何度言い聞かせてもいうことを聞かない場合や、攻撃的な行動が目立つ場合は難聴の可能性が高いです。

さらに犬の中では珍しく尿酸を排出する犬種としても有名です。
そのため血尿や尿路結石を起こすことも多いです。
尿が濃い、臭う、血尿などの尿トラブルが出た場合は雌雄関係なく獣医さんに診せましょう。

ダルメシアンは散歩の手間やしつけの難しさ、病気のリスクの高さなど様々な要因からペット初心者の方には飼いづらい犬種と言えます。
事実アメリカでは映画のブームで飼われたダルメシアンが大量に捨てられ大変問題になりました。
ダルメシアンを飼育する場合は、体質や性格、病気のリスクを十分に理解し、責任感を持って育てましょう。

ダルメシアンを飼う時のポイント

  • 頑固で神経質でしつけの難度は高いです。噛み付き癖もあるので根気よくしつけましょう。
  • 抜け毛が大変多く、散歩もハード...賃貸など共同住宅での飼育は難しいかも。
  • 病気のリスク高め!難聴と尿の病気に注意。

■大型犬の犬種一覧

ワンダフルライフでは、成体時の目安体重が25Kg以上の犬種を「大型犬」としてご紹介しています。