ペット賃貸入門 STEP1

一緒に暮らす犬種を決めよう

一緒に暮らす愛犬の犬種を考えよう

はじめに

ここでは、「これから初めて犬との生活を始める」といった方に向けて、飼い主になる為の心構えや賃貸マンション、アパート、戸建物件に入居するにあたっての注意点などを解説していきます。

「犬と暮らそう!」と思ったときに、真っ先に考えることは「どの犬種にしようかな??」という部分ではないでしょうか?

映画や友人の飼っている犬を見て「自分もペットを飼いたい!」という「思いつき」や「一目惚れ」といった素直な気持ちは大切にしていきたい動機だと思います。犬たちが公園で元気に走り回っている様子や、家でぬくぬくしているのを見て、癒されたりポカポカした気持ちになったり愛情を感じたりすることは、犬と暮らすにあたって一番最初に必要となるポイントです。

そんな気持ちを大切にしつつも、「自分のライフスタイル」や「入居希望の賃貸物件」などをもとに、「これから一緒に暮らしていく犬種」を思いつきに流されることなく考えることが、犬にとっても、自分にとっても大切となってきます。

「犬」と一口にいっても、犬種によってその性格や習性は異なり、さらに、同じ犬種であっても個体差があるため、同じ「犬」だからどれでも一緒というわけではありません。また、犬と暮らす・犬を飼育するということは、その子の一生を共にするということでもあります。

人間にとっても、犬にとっても暮らしやすい関係を築いていくためにも、自分のライフスタイルと犬種の特徴を把握した上で愛犬を決めていきましょう。

飼育する犬のサイズ(大型犬・中型犬・小型犬)

飼育するサイズを検討するにあたっては以下の2点がポイントとなってきます。

  • 賃貸物件(マンション・アパートなど)で飼育可能なサイズかどうか
  • 自分が経済的に問題ないかどうか

マンション・アパート・貸家で飼育可能なサイズかどうか

どの犬種を飼うかを考えることも大切ですが、賃貸物件によって「小型犬のみ可能」であったり、「大型犬飼育可能」「多頭飼いは不可」といったように飼育制限が異なるため、自分の住んでいる(住もうと思っている)マンション・アパートでどのサイズの犬種が飼育可能なのかを確認する必要があります。
※ワンダフルライフでは成体時の目安体重が10K以下の犬種を「小型犬」、11Kg〜24Kgまでの犬種を「中型犬」、25Kg以上の犬種を「大型犬」として取り扱うケースが多いです。サイズの区切りについては、賃貸物件や不動産会社によって基準が異なるため、あくまでも参考目安としてください。

上記の内容が賃貸物件規約として、飼育可能なサイズであるかどうかでしたが、同様に、実際に犬を飼育できるスペースがあるかどうかも当たり前のことですが重要な観点です。
18㎡のワンルームで、いくら不動産会社が大型犬飼育可能と言っていても、実際にそれだけの限られたスペースの中で人間と犬が暮らすのは無理があります。

また、犬にとって十分な運動量を確保することは大切なポイントです。
仕事が立て込んでしまって、散歩に連れて行ってあげる時間が少なくなったとしても家の中である程度の運動量を確保できる程度の余裕を持った住環境が必要となります。

自分が経済的に問題ないかどうか

前述のとおり「犬」と一言でくくってしまっても、犬種や個体差があるため、1頭1頭で違いがあります。そのため、同じ犬種であったとしてもアレルギーが出てしまったり、不意なストレスから病気にかかってしまったりしてしまいます。
一般的なドックフードなどでアレルギーが出てしまうのであれば、食事の見直しが必要にもなることもあったり、生活環境にストレスを感じてしまっているのであれば、転居も考えないといけなることもあります。
また、大型犬のほうが小型犬に比べて身体が大きいため、何かあった際にかかる費用も大きくなる可能性があります。

そうなってしまった場合、食費の増加であったり、病院での治療代であったり予期せぬ出費が発生することになります。そんな時に、「手がかかるから手放したい」ということはできません。
犬と暮らすということは、その命と暮らすということでもあるため、なんとかするためにお金が必要であっても対応できる経済的な余裕があるかを今一度考えてみることが大切です。


しつけの難易度については、犬のサイズというよりも、犬種や個体差によって異なると考えたほうが良いでしょう。小型犬であっても「テリア」グループの犬種はしつけにくかったり、大型犬であっても「レトリーバー」グループのように、ものわかりの良い犬種もあります。(もちろん、個体差があるためあくまで一般論としてです。)
そのため、「初心者だから小型犬!」という固定観念は一度置いておいて、犬種の特徴を把握して自分のライフスタイルとあっているかどうかという観点から考えるとよいでしょう。

短毛種か長毛種か、シングルコートかダブルコートか

短毛種か長毛種か、シングルコートかダブルコートか

どの犬種にするかを考える上で毛の長さは見た目の印象などに大きな影響を与えるため、好みで選びがちですが、犬と一緒に暮らしていく中で必要となってくる日々のお手入れ(トリミングやブラッシング、お風呂など)としてどんなことが必要となるのかを知っておくことが大切です。
ここでは、短毛種長毛種シングルコートダブルコートのそれぞれの特徴についてご紹介していきます。

短毛種

短毛種とは、一般的に毛の長さが3センチ前後の犬種を指します。
毛の長さが短いため、シャンプーやお風呂に入った後、毛が乾きやすかったりと比較的手入れは楽ではありますが、季節の変わり目などで毛の生え変わりがある犬種が多いため、定期的なブラッシングは必要となってきます。

また、短毛種の特徴として、毛が短いため、暑さや寒さが直接身体に届いてしまうので、温度の変化が苦手だったりもします。室内で一定の温度下で暮らしてあげることが良いでしょう。

【短毛種の犬種例】

  • パグ
  • ビーグル
  • ラブラドール・レトリーバー など

長毛種

長毛種とは、短毛種とは逆で被毛が長い犬種を指します。このグループの犬種はどんどん被毛が伸びていく毛質なので、毛玉にならないようにお手入れしてあげたり、定期的なカットをしてあげる必要があります。
シャンプーの後、毛が乾くのが遅かったり、定期的なトリミングが必要だったりと短毛種と比べてお手入れが必要となってきます。

ただ、犬種にもよりますが、短毛種と長毛種では、抜け毛が少ないのは「長毛種」の方です。短毛種の方が、長毛種に比べて毛の生え変わる期間(周期)が短いため、抜け毛に困ってしまうのはどちらかというと短毛種の方が多く見られる現象です。
短毛種には短毛種の、長毛種には長毛種のそれぞれ良さや可愛さがありますので、それぞれの特徴をちゃんと知って家族に迎えてあげることが大切です。

【長毛種の犬種例】

  • ヨークシャーテリア
  • シーズー
  • マルチーズ など

ダブルコート

ここまでは、毛の長さについての特徴でしたが、被毛構造によってもそれぞれ特徴は違います。
ダブルコートの犬種の被毛構造は、皮膚を保護する役割のオーバーコート(上毛)と、体温調整の役割を持つアンダーコート(下毛)の二段構造となっています。

ダブルコートの犬種の特徴としては、アンダーコートが寒さから体温を守る役割をしているため、その必要が不要となる夏場には被毛がごっそりと抜けます。そして、また、寒くなると再び生え始めて、また夏場に毛が抜けていくという周期を持っています。
そのため、ダブルコートの犬種を飼う場合は、夏前や冬になる前などについてはブラッシングを定期的にしてあげることが大切です。

【ダブルコートの犬種例】

  • ゴールデンレトリーバー
  • 柴犬
  • ポメラニアン など

シングルコート

シングルコートの犬種は、オーバーコート(上毛)のみで成り立っている被毛構造となっています。
基本的に大きく毛が抜けたり生えたりするのがアンダーコートとなるため、シングルコートの犬種にはそういった大きな毛の生え変わりは少ないといえます。
ただ、もちろんオーバーコートも古くなった毛は抜けて、新しい毛が生えてくるということはあるため、まったく毛の生え変わりがないということではありません。

比較的、抜け毛の少ない犬種のため、「飼いやすい犬種」として上がりやすいのがシングルコートの犬種です。
ただ、体温調節の役割をしているアンダーコートが無い(少ない)ため、毛が長くても寒さに弱い場合もあるので、気温や室温には気を使ってあげる必要があります。

【シングルコートの犬種例】

  • ミニチュア・ダックスフンド
  • チワワ
  • ポメラニアン など

オスかメスか

初めて犬を飼うとき、オスにするか、メスにするかと悩んだりすることがあると思います。
もちろん、性差による特徴や性格の傾向というものはありますが、一緒に暮らすにあたっては、飼い主さんと犬との相性の方が大切だと考えているため、ここでは、オスを飼うときに注意するポイント・メスを飼うときに注意するポイントについてご紹介していきます。

オスを飼う場合に注意するポイント

オスはメスと比べて、成犬時に体格が大きくなりやすい傾向があります。また、活発的な性格になりやすく逆に言えば攻撃性が高くなってしまうこともあります。そのため、過剰なマウント(マウンティング)やマーキングをしないようにしつけておくことが大切です。
外で他の人や犬、ものを見て過剰に反応したり噛み付いてしまったりしないように、日頃から訓練をしておくことが一緒に暮らす上で重要なポイントとなります。

オスの特性として自分の縄張りを主張するためにマウンティング行為が目立つこともあります。飼い主がリーダーシップを取るためにも、マウンティング行為をやめさせて関係性をしっかりと理解させることが大切です。オスは運動したり訓練したりすることが好きな場合も多いので、小さいことからしつけをしておきましょう。

また、犬の特性として、オス単体で発情するということはありません。メスのフェロモンによって、交尾本能が刺激されてオスが発情するというのが犬の習性です。発情という部分については、犬の本能による部分が大きいため、しつけなどで抑えることは難しいと言われています。また、抑えようとしてしまうことが余計にストレスとなってしまうことも少なくありません。

もしも、繁殖を望んでいないのであれば、発情を迎える前に去勢手術を済ませてあげる方が望ましい場合もありますので、自分がどのようにして犬と接することができるかをよく考えてあげる必要があります。

メスを飼う場合に注意するポイント

メスはオスと比べて、体格が小さくなることが多いです。また、おとなしい性格が多く、おちついた子になりやすい傾向があります。また、オスほどマーキングにたいして興味が無い場合もあるので、いつもの道をほどほどの散歩で満足しやすかったりします。
そのため、散歩などにきちんと時間を作ってあげるのが難しい場合は、メスの方が生活にあっているかもしれません。

メスを飼う場合にちゃんと頭に入れておかないといけないことは、生後8ヶ月前後で発情期となり生理の症状が現れます。発情期は小型犬であれば、年に2〜3回、大型犬なら年に1〜2回程度くるのが平均的です。

発情期になると、外陰部から出血が見られるようになります。そして、落ち着きがなくウロウロとしていたり、いつも以上に神経質になります。また、前述のとおり、オスはメスの発情期のフェロモンから発情するため、発情期中は他の犬と会う機会を極力減らすことが大切です。

特に、多くの飼い主さんや犬が集まっているドックランや公園などでは、他の犬にも大きな影響を与える可能性が高いためできるだけ、避けることがマナーでもあります。
発情期中のメスがくるとオス同士がメスを取り合って喧嘩したり、目を離した隙に交尾をしてしまったりする可能性があるため注意が必要です。

オスと同様に、繁殖を望んでいないのであれば、去勢することについてもしっかりと考えてあげることが飼い主の責任でもあります。


ここまで、オスとメスでは性格の違いや行動に性差があると解説してきました。
ただ、体格の大きいメスもいますし、攻撃的なメスも、おとなしいオスもいます。オスかメスかということは性格の傾向を決める要因であるといえますが、個体や暮らしている環境やこれまでの生活も性格に影響するため、ひとくくりに考えることは注意が必要です。

生活スタイル・家族構成

自分のライフスタイルと犬種の特徴の相性を考えよう

ここまで、犬種についての特徴やオスとメスでの飼育する上での注意点など、犬のことを中心に解説していきましたが、ここでは自分が犬と一緒に暮らす環境であったり、自分のライフスタイルを考えることも同じように重要なポイントです。

もしも、「活発で元気な子で、いっぱい遊んであげたい!」と思って、その特徴に合った犬と暮らしたとしても、自分自身が仕事で忙しくてかまってあげられなかったり、休日くらいは休みたい。というようなライフスタイルの場合に、いっぱい構ってほしい犬種を飼ってしまったら、お互いに辛い日々となってしまうかもしれません。

「自分な好きなタイプの犬種」と「自分のライフスタイルに合った犬種」というのは、案外、違う場合もあります。
自分が犬とどういった生活を求めているのか、また、どんな暮らし方だったら実現できるのかをちゃんと考えて犬を飼い始めることが大切なポイントです。

少し、こんなことを考えてみてください。

  • どれくらいの時間を犬にかけてあげることがでるのか?
  • もしもの緊急時に対応できるのか?
  • 散歩にはどれくらい連れて行ってあげれるのか?
  • 毎日、帰る時間は何時頃になるのか?
  • 自分の他に、犬の面倒を見てくれる人はいるか?
  • 自分が年齢を重ねても、ちゃんと面倒を見てあげれるか?
  • もし、自分に何かあったら、どうするのか?

これから家族となる犬に対して、どんな準備が必要なのか、自分がどれだけ対応できるのかは、犬を飼う前に一度は真剣に向き合ってほしいと思っています。

また、自分だけじゃなくて、一緒に暮らす家族であったり、恋人のことも考えないといけないかもしれません。
小さな子どもがいる場合だったら、犬がじゃれて子どもが怪我をしないように落ち着いた性格の犬種がいいかもしれません。
家族と一緒に暮らすのであれば、子どもや高齢の方でも安心して散歩に連れて行ってあげられる犬種にする。

家族として迎えるにあたって、自分や家族がその犬をちゃんと迎える準備ができているかは、人間にとっても犬にとっても住みやすい環境を作っていく上で大切なところでもあります。

犬種グループ

犬種については、その生存目的や形態・用途によって10のグループに分類(国際畜犬連盟による10グループ制と同じ)されています。ここでは、各犬種グループの紹介やグループに属している犬種について紹介していきます。
犬種によって、どのような仕事をしていたのか、どんなことに適しているのかがわかるため、犬種における性格の特性や特徴を把握することに役立ちます。

参考URL:一般社団法人 ジャパンケネルクラブ(JKC) - 世界の犬

シープドッグ&キャトル・ドッグ(牧羊犬・牧畜犬)グループ

シープドッグ&キャトル・ドッググループの犬種は、牧羊犬や牧畜犬、護羊犬の仕事を主にしていました。
家畜を誘導したり、外敵から守ったりと優れた身体能力と人間の指示を確実にこなすなどの賢さを持ち合わせています。

運動もできて、聞き分けも良い犬種ですが、広大な大地を駆け回りながら仕事をしていたような犬種なので運動不足は大敵です。
十分な散歩や運動が必要となる犬種グループであるため、一緒にスポーツをしたり訓練をしたりする人にとっては最適ですね。

【シープドッグ&キャトル・ドッグ(牧羊犬・牧畜犬)グループの犬種例】

  • ボーダー・コリー
  • ジャーマン・シェパード・ドッグ
  • オーストラリアン・シェパード など

ピンシャー&シュナウザー、スイス・マウンテン・ドッグ(使役犬)グループ

ピンシャー&シュナウザー、スイス・マウンテン・ドッググループの犬種は主に、番犬や警護犬の仕事をしていました。
このグループの特徴としては、がっちりした体格と忠実な性格です。

番犬や警護犬というくらいなので、その筋肉も相当なものです。そのため、運動不足になってしまうとたちまちその筋肉が脂肪となってしまったり、ストレスが溜まったりするため要注意です。いかつい顔立ちの反面、やさしくおおらかな性格が多かったりしますので、きちんと運動としつけを行えば、愛される家族として一緒に過ごせるのではないでしょうか。

【ピンシャー&シュナウザー、スイス・マウンテン・ドッグ(使役犬)グループの犬種例】

  • ブルドッグ
  • 土佐犬
  • ミニチュア・シュナウザー など

テリアグループ

テリアグループの犬種は穴の中にいる小動物を狩猟する仕事をしていました。
もともと「テリア」はラテン語で「土を掘る」という意味があります。穴の中に潜む小動物を追いつめて戦う狩猟法を主としたため、性格は明るく活動的ですが、気が強く、頑固で自己主張が強い面があります。

穴に潜んだ小動物を狩るという仕事をしてきたため、小さな出来事にも敏感に反応する活動的な犬種です。愛らしい容姿ながらも、頑固で敏感な性格ということでしつけには根気が必要という個性的な部分が人気を集めている理由の一つと言えるでしょう。

【テリアグループの犬種例】

  • ヨークシャーテリア
  • 日本テリア
  • アイリッシュ・テリア など

ダックスフンドグループ

ダックスフンドグループの犬種は穴の中にこもるアナグマを狩猟する仕事をしていました。好奇心旺盛な性格で、運動が大好きな犬種です。胴長短足のフォルムは多くの方に愛されているビジュアルですね。

ダックスフンドは、吠えることで穴の中にいる獲物を追い出す役割をしていたので、吠えやすい特徴があります。また、狩猟犬として働いていたので動くことが大好きです。運動不足は吠えグセを加速させてしまう可能性があるため、十分な運動としつけを行ってあげる必要があります。

【ダックスフンドグループの犬種例】

  • ダックスフンド
  • ミニチュア・ダックスフンド
  • カニーンヘン・ダックスフンド

スピッツ&プリミティブグループ

スピッツ&プリミティブグループとは、スピッツ(尖った)・プリミティブ(原始的な)という意味を持つグループです。こちらは、他の犬種グループとは違い、「用途」ではなく「系統」による分類となります。厚い体毛、短く尖った耳が特徴のスピッツタイプと、紀元前からいるような大変古いタイプの犬種を一つのグループとしています。

スピッツ&プリミティブグループの犬種は頑固な性格の犬種が多い傾向がある反面、飼い主と認めた人間に対しては従順に従うような性格です。しつけには根気が必要なる部分がありますが、一度懐かれれば愛情をたくさん注いでくれるのが犬種としての特徴です。

【スピッツ&プリミティブグループの犬種例】

  • 柴犬
  • チャウ・チャウ
  • 日本スピッツ など

セントハウンド(嗅覚ハウンド)グループ

セントハウンド(嗅覚ハウンド)グループとは、鋭い嗅覚で狩猟のサポートをしていた犬種です。そのため、「におい」に対して非常に優秀な能力を持っています。また、獲物のにおいをもとに追い詰めていく狩猟スタイルから、素早い動作というよりも、持久力に優れた犬種です。

嗅覚に優れた犬種であるため、においが大好きです。そのため、気になる匂いがあったら、そちらの方へ向かってしまったりするため気をつけてあげる必要があります。

【セントハウンド(嗅覚ハウンド)グループの犬種例】

  • バセット・ハウンド
  • ビーグル
  • ダルメシアン など

ポインター・セッターグループ

ポインター・セッターグループとは、狩猟の際に獲物の位置を見つけたらハンターにそれを知らせる仕事をしていた犬種です。ハンターと一緒に野山にを駆け巡ってたため、がっしりとしながらも高い持久力を持っています。

狩猟犬として、主人の指示を忠実にこなせる犬種ではあるものの、物事を覚えるには少々時間がかかることもあるようです。獲物を追っていた習性から、遊んだり追いかけたりすることが好きな犬種なので、散歩の時間をしっかりととってあげることが大切です。

【ポインター・セッターグループの犬種例】

  • アイリッシュ・セター
  • イングリッシュ・ポインター
  • マイワラナー など

レトリーバー、フラッシング・ドッグ、ウォーター・ドッググループ

レトリーバー、フラッシング・ドッグ、ウォーター・ドッググループの犬種は主に獲物の回収(レトリーバー)が主な仕事でした。湿地帯や水辺での獲物の発見は改修などを行っていたため、泳ぎが上手なの犬種が多いのもこのグループの特徴です。

ラブラドール・レトリーバーが盲導犬として活躍しているように、非常に忍耐強く穏やかな性格が特徴です。人と一緒に作業をすることや運動が好きなので、十分な運動や散歩をさせてあげてください。

【レトリーバー、フラッシング・ドッグ、ウォーター・ドッググループの犬種例】

  • ラブラドール・レトリーバー
  • ゴールデン・レトリーバー
  • アメリカン・コッカー・スパニエル など

コンパニオン・ドッグ&トイ・ドッググループ

コンパニオン・ドッグ&トイ・ドッググループは主に、家庭犬や伴侶犬として人間と暮らしてきた犬種です。比較的小柄なサイズと愛くるしいビジュアルで大きな人気を博しています。

一緒に遊んだり、人間になつきやすい性格のため、小柄なサイズからも日本では多く飼育されている犬種グループです。ただ、可愛らしいからといって、わがままを許したり甘やかしていると、問題行動に出たりするため、飼い主としてしっかりとしつけてあげることが大切です。

【コンパニオン・ドッグ&トイ・ドッググループの犬種例】

  • キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
  • チワワ
  • パピヨン など

サイトハウンド(視覚ハウンド)グループ

嗅覚ハウンド(セントハウンド)が主に嗅覚を活かして狩猟を行っていたことに対して、サイトハウンド(視覚ハウンド)は視覚を活かして狩りを行っていたグループです。このグループの犬種は、優れた視力を活かして素早く獲物を見つけ俊敏な動きで獲物を捕獲することが特徴です。

この犬種グループは、自分で獲物を見つけて狩りを行っていた習性から、独立心が強く頑固な部分があります。また、ダッシュして獲物を仕留めていたので、走ることが大好きです。自己をしっかりと持っている性格が多いため、しつけには時間がかかることもありますが、しっかりとしつけを行えばちゃんと理解もするというものがこの犬種の特徴でもあります。

【サイトハウンド(視覚ハウンド)グループの犬種例】

  • ウィペット
  • ボルゾイ
  • ディアハウンド など

上記の犬種グループにおける性格や特徴については、あくまで一般的な傾向です。そのため、すべての個体に犬種の特徴が当てはまるわけではありません。あくまで、傾向の一つとして認識して、これから一緒に暮らす犬の特性を理解することが大切です。

まとめ

「犬と一緒に暮らしたい!」となった時に、まず考えることは、「どの犬種にしよう?」ということだと思います。自分の好みや嗜好で一緒に暮らす犬種を考えることは間違ってはいません。ただ、一度犬を飼ったら約10年〜15年前後は一緒に暮らしていく家族になります。

自分がお付き合いする人や結婚する人について一生懸命知ろうとするように、これから家族となる犬のことについて、もう少しいろいろと調べてみることは一緒に暮らしていく上で大切なことです。その犬種はどんな性格なのか、自分はどんな生活ができるのかについて、「早く一緒に暮らしたい!!」という思いを少し落ち着けて、ゆっくり考えてみましょう。

「ペット賃貸入門」では、「これから初めて犬との生活を始める」という方に向けて、「犬と暮らすということ」や「どんな準備やチェックが必要か」「よくある疑問」をペット可賃貸専門サイトを運営している目線から解説しています。
次回は、「犬との出会い方」についてご紹介していきます。