ジャーマン・シェパード・ドッグ【大型犬】

ジャーマン・シェパード・ドッグについての「特徴」や「飼う時のポイント」などをご紹介!
ワンダフルライフでは、これから犬を飼ってみたいとお考えの方も、既に愛犬と暮らされている方にも楽しんでもらえるように日々、犬種情報の更新に努めてまいります!

ジャーマン・シェパード・ドッグ

ジャーマン・シェパード・ドッグ

英語表記 German Shepherd Dog
原産国 ドイツ
体高 オス:61-66cm メス:56-61cm
体重 オス:34~43kg メス:34~43kg

ジャーマン・シェパード・ドッグの外見と特徴

警察犬としてもお馴染みのジャーマン・シェパード・ドッグ(以下、シェパード)をご紹介します。

少し怖いイメージのあるシェパードですが、実はとても飼い主に従順で世界的に使役犬としてはもちろん、家庭犬としても愛されている犬種です。
今回は、シェパードの歴史、性格、賃貸物件で飼育する際のしつけ方、気をつける病気と予防方法まで詳しくご紹介します。

【外見上の特徴】

  • スリムで引き締まった肉体
  • 真面目で冷静で聡明
  • 飼い主に従順

シェパードとはドイツ語で「牧羊犬」という意味です。
その名前の通り、ドイツで羊の群れを集めて移動させたり、群れを外敵から守ったりするための犬種でした。
頑丈で引き締まった体、機敏な動き、人間への従順さ、危機的状況にも慌てない冷静さ、といった作業犬として必要な要素全てを兼ね備えた理想的な犬種と言えます。
体の特徴は、狼のような精悍な顔つきと、長めのスラリとした体長でしょう。毛質は短めのダブルコートで、毛色は黒とタンの混色が殆どです。

警察犬や麻薬犬のイメージが強いシェパードですが、その高い知性と従順さから、近年では家庭犬としても人気があります。

ジャーマン・シェパード・ドッグの歴史

狼に似た外見から古い犬種と思われがちですが、実はシェパードは歴史の浅い犬種です。
ドイツのブリーダーたちが理想的な職業犬を生み出すために試行錯誤を繰り返した結果、誕生した犬種なのです。

1880年代後半に、ドイツで羊を管理する牧羊犬として理想的な犬種を作出することが計画され、各地の作業犬種の調査を行われました。
この調査によって、職業犬に適した犬種に繁殖と改良を加えて1899年に完成された犬種がジャーマン・シェパード・ドッグと言われています。

そして1899年、ドイツでジャーマン・シェパード・ドッグの繁殖を監督する「ジャーマン・シェパード・ドッグ協会」が設立されたこともあり、この犬種の改良はさらに加速します。
犬の歴史のなかでも類を見ない徹底した作業犬としての作出をなされたシェパードは、牧畜犬としてだけでなく、勇敢な性質や優れた運動神経、飼い主への従順さを磨き、軍用犬として完璧な犬種へと改良されていきました。

その後、第一次世界大戦で軍用犬として活躍し、イギリスやアメリカ、日本と世界的にも輸出されてるようになっていきます。
以来、警察犬、軍用犬、盲導犬、捜索救助犬、麻薬探知犬、爆弾捜索犬、ショードッグ、番犬、ペット、そして牧畜犬などとして活躍し、他に類をみない多才な能力に恵まれた犬種として世界中の人々に知られています。

ジャーマン・シェパード・ドッグの性格や気質

【性格の特徴】

  • 従順で聡明
  • 勇敢で訓練好き
  • 育て方で大きく変わる

シェパードはその職業犬としての完璧な性質から想像できるように、飼い主に従順で聡明、どんな時でも慌てない冷静で勇敢な性格をしています。
飼い主以外への警戒心も強く、常に危険を察知しようとしている部分があり頼れるパートナーになることは間違いありません。
番犬としては最高の犬種です。

ですが、シェパードの高い能力は適切な訓練を受けることで初めて開花することを知っておかなければなりません。

幼犬期によくしつけられたシェパードは従順で大人しい性格に育ちます。
飼い主への忠誠心が高く、周りの子供や他の小動物とも仲良くできるため、家庭犬として理想的な犬種と言えます。

しかし、しつけを怠ったシェパードは支配欲が強く、他の犬や人に対して傲慢で、攻撃的な性格になりやすい注意が必要です。
能力の高さゆえに、一度飼い主を格下と認識すると以降一切言うことを聞かなくなります。
そのため、シェパードを飼う際には幼少期の徹底したしつけが必要不可欠です。

上述の通り、シェパードはしつけの重要さが非常に高いことから、犬を初めて飼う人には向いていません。
ドッグトレーナーなどの専門家にしつけを依頼する人が大半であると言われています。
どうしても自分で一から飼育したいという方は、幼少期から徹底したしつけを行いましょう。

シェパードを賃貸物件で生育する時の注意点

【賃貸物件で生育する時の注意点】

  • 人と接するのが好きなので屋内飼育向き
  • 広いスペースがないと飼育は難しい
  • 大型犬可の場合でも、大家さんに確認を
  • 抜け毛はやや多め
  • 運動と知的な訓練の両方が必要

屋外飼育のイメージが強いシェパードですが、暑さに弱く、何よりも家族との触れ合いを必要とするので屋内飼育の方が適しています。
しっかりとしつけをすれば、飼い主の命令を徹底して守るので賃貸マンションやアパートでもトラブルを起こすことは少ないでしょう。
ただし、サイズが大きいので飼育には広いスペースを確保する必要があります。

また、シェパードは訓練を好む性質から、多くの運動量と、単純な散歩はもちろん頭を使うようなトレーニングが必要になります。
散歩は最低でも1日に1時間以上の長い散歩を2回は行いましょう。怠ると体力や持久力を持て余したストレスから、気性が荒くなってしまうこともあるため、十分な運動量を確保することが大切です。

次に抜け毛の量ですが、換毛期は大変で綿のような毛玉がふわふわと飛び散ってしまうため、換毛期には毎日ブラッシングを行いましょう。
それ以外の時期は週に1,2回程度ブラッシングを行えば十分でしょう。

シェパードについての格言の一つに「訓練されていないシェパードはシェパードにあらず」という言葉があります。
この言葉からも、シェパートを飼う際には、とにかく訓練が重要です。
そのため時間の余裕のない人には向かない犬種ですが、じっくりと向き合って育てることができれば飼主にとって、頼れるパートナーになってくれるでしょう。

ジャーマン・シェパード・ドッグの気をつけたい病気

シェパードのなりやすい病気は多くの大型犬と同じく「股関節形成不全」です

股関節形成不全

シェパードは重い体重を支えるために関節が弱く、特に股関節系の疾患にかかりやすい犬種です。。
股関節形成不全は、骨盤と大腿骨(太ももの骨)を結合する股関節がうまくつくられないという発育や成長の異常で、大腿骨と骨盤がうまくはまらなくなり、股関節炎を起こしやすくなります。

股関節形成不全の予防方法

床がフローリングの場合はマットを敷いてあげるなど、足に負担がかからないように工夫してあげてください。
特に、脚の肉球の間の毛が伸びると踏ん張りが利かず滑りやすくなるため、定期的にカットしてあげてください。
また、体重管理をし太りすぎないように気をつけましょう。

股関節形成不全の早期発見のポイント

  • 腰を左右にふらつかせて歩く
  • 内股で歩く
  • 後ろ足をそろえて跳ねるように歩く
  • 散歩や高いところの上り下り、運動全般を嫌がる
  • 立ち上がるまでが異常に遅い
  • 足を引きずる
  • 後ろ足を伸ばして座る/折りたためなくなる

こんな症状が見られる場合は、股関節形成不全の場合が多いため、日々の些細な変化に気を配りましょう。

もしも、股関節形成不全になったら

この病気になってしまうと、最悪の場合後ろ足の筋肉が萎縮してしまい、歩けなくなったりすることがあります。
この病気は成長著しい2歳以下の段階で起こりやすいので、とにかく早期発見が重要になります。

早期の発見であれば、安静にしたり、食事制限で改善しますが、重症化すると鎮痛剤の投与や手術が必要なケースも出てきます。

ジャーマン・シェパード・ドッグを飼う時のポイント

  • しつけなくして、優秀なシェパードは育ちません。難しければプロにお願いを
  • 抜け毛の量は多め。定期的なブラッシングを欠かさずに
  • 脚が弱いです。フローリングの場合はカーペットやマットを敷きましょう。

■大型犬の犬種一覧

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