フレンチブルドッグ【小型犬】

フレンチブルドッグについての「特徴」や「飼う時のポイント」などをご紹介!
ワンダフルライフでは、これから犬を飼ってみたいとお考えの方も、既に愛犬と暮らされている方にも楽しんでもらえるように日々、犬種情報の更新に努めてまいります!

フレンチブルドッグ

フレンチブルドッグ

   
英語表記 French Bulldog
原産国 フランス
体高 オス:28-33cm メス:28-33cm
体重 オス:13kg以下 メス:13kg以下

フレンチブルドッグの外見と特徴

ブルドッグの愛嬌と小型犬の育てやすさを兼ね備えた人気犬種、それがフレンチブルドッグです。

近年とても人気のあるフレンチブルドッグですが、実は意外と日本での歴史は古く昭和の初期にも一時ブームになった犬種ということはご存知でしたか?
今回はそんなフレンチブルドッグの歴史、性格、賃貸物件で飼育する際のしつけ方、気をつける病気まで詳しくご紹介します。

【外見上の特徴】

  • しわしわでたるんだ皮膚とペチャ鼻が特徴的
  • 見かけによらない俊足の持ちぬし
  • 毛色が豊富

フレンチブルドッグはその名前の通り、フランスで生まれたブルドッグを祖先に持つ犬種です。

ブルドッグとの大きな違いはそのサイズと耳の形と言われており、 ブルドッグは垂れた耳をしていますが、フレンチブルドッグは「バットイヤー」と呼ばれるコウモリのようなピンっと立った耳をしています。

サイズこそ小さいですが、闘犬であるブルドッグの血も色濃く残っており、非常に頑丈で運動神経のいい犬種です。
特に脚は非常に速く、100mを10秒程度で走ってしまう俊足の持ち主です。
また、フレンチブルドッグは非常に毛色のバリエーションが多い犬種で非公認のカラーも含めると10種類以上あると言われます。

一般的なカラーは、茶系の「フォーン」、白系の「クリーム」、黒色のベースに他の差し色がポイントになっている「ブリンドル」、白色のベースにフォーンやブリンドルの斑点が混ざっている「パイド」です。
この毛色は単に見た目の問題でなく、病気のリスクもわかると言われています。

遺伝子の組み合わせ的に「ブリンドル」が親犬のどちらかにいると遺伝子疾患を持つ子が生まれにくく、「パイド」同士を掛け合わせると色素の薄い子や遺伝子疾患を持つ子が生まれやすいと言われています。
特に「パイド」と「クリーム」は人気が高いことから悪質な繁殖業者が好ましくない繁殖をさせてでも産ませていることがありますので、購入の際は血統書をもらうなどの注意が必要となる場合があります。

フレンチブルドッグの歴史

フレンチブルドッグの歴史を語る上で、先祖犬のブルドッグの歴史を避けることはできません。
ブルドッグはイギリスで大衆娯楽として人気があった「ブル・バイティング」という牛とブルドッグを戦わせるスポーツで活躍した勇敢な犬種でした。

そんな19世紀のイギリス、特にノッティンガムという街では、ブルドッグは非常に人気のある犬種でした。
そして、ノッティンガムの布職人たちがフランスに多く移住した際に、ブルドッグたちが一緒にフランスに持ち込まれたのです。
その中に、非常に小型で、体重が11kgにも満たないブルドッグがいました。

この独特の表情と愛くるしい仕草を持った小型犬は、パリジャン(パリっ子)達の間でたちまち人気犬となっていきました。
ちなみにイギリスでは特有の立ち耳が不評で人気がなかったそうですが、フランスでは大いにウケたのだそうです。

こうしてパリっ子の寵愛を受けたこの小型のブルドッグは、パグやテリアを交配しさらに小型化が進められ、現在のフレンチブルドッグの基礎犬が誕生したと言われています。

フランスの繁殖家たちはこの犬に「フレンチ・ブルドッグ」という名前を付け、コウモリ耳の犬はさらに愛されるようになります。
19世紀末にはフレンチ・ブルドッグは、上流階級の人々からも注目を集めるようになり、貴婦人たちもその魅力の虜になりました。

やがてその人気は海の向こうアメリカでも火がつき、熱心に繁殖されるようになります。1898年にアメリカでフレンチ・ブルドッグだけのショーが開催されるほどになりました。
お金持ちの観衆を魅了した、フレンチ・ブルドッグは、アメリカの人々も完全に虜にしてしまいます。
フレンチ・ブルドッグの人気は急上昇し、1913年には、アメリカで人気ナンバーワンの犬種となりました。

日本にも大正時代に輸入されると昭和初期まで大変流行した犬種となりましたが、その後は人気が低迷。
しかし2000年代頃から再度注目を浴び、現在フレンチ・ブルドッグは再び愛犬家たちから熱烈な支持を受けています。

フレンチブルドッグの性格や気質

【性格の特徴】

  • 愛嬌があり明るい
  • 頑固な部分もある
  • 愛想が良く誰とでも仲良くなれる

フレンチブルドッグはそのおどけた表情と同じく、明るくひょうきんで愛嬌のある性格をしています。
走り回ったり、吠えたりすることは少なく、常に飼い主に寄り添って生きようとします。まさに家庭犬にピッタリな犬種といえるでしょう。

飼い主以外の人にもニコニコと笑顔を振りまき、誰とでも仲良くなろうとします。よって番犬には全く向きません。

反面、ブルドッグの特徴である「頑固さ」も持っており、嫌なことをされるとプンッとそっぽを向いて構ってくれなくなることもあります...
とは言っても陽気な性格なのでいつまでも引きずることはなく、食事の時間になれば尻尾を振って飼い主のところに走ってくるでしょう。

頭もいい犬種なので、しつけの難度も低めです。ただし甘やかしすぎて飼い主をナメると、いうことを聞かなくなることがあります。
しっかりと主従関係を刷り込めば、犬初心者の方にもお勧めできる犬種ですよ!

フレンチブルドッグを賃貸物件で生育する時の注意点

【賃貸物件で生育する時の注意点】

  • 抜け毛が少なく、吠えない犬種なので賃貸にぴったり
  • 気温の変化に弱い
  • 顔のシワの間をこまめに清掃
  • 運動不足からの肥満に注意

フレンチブルドッグは飼主と一緒にいることを重要視する犬種ですから、屋内飼育が適切です。
サイズも小さく、吠えない、抜け毛が少ない、と賃貸で飼育するのにとても適した犬種のため、女性の一人暮らしでも飼育している方が多いです。

気をつけなくてはならないポイントの一つが「気温への対策」です。
フレンチブルドッグは非常に短毛のため寒暖の変化についていけません。
特に暑さには非常に弱いので、夏場は暑い時間を避ける、冬場は服を着せるなど,十分な対策を取ることを忘れないようにしましょう。

次に気をつけなくてはならないことが「運動不足」です。
フレンチブルドッグは活発な性格で走り回るのが好きな犬種ですが、体力自体は並なので、散歩は1日30分程度で十分です。
ただし、運動を怠ると肥満になりやすい犬種ですから、定期的な運動と食事の管理をしっかり行いましょう。

体のケアについては被毛は最低限のブラッシングで大丈夫ですが、シワの隙間に老廃物や汚れが溜まりやすく、皮膚炎の原因になることがあります。
定期的に綿棒やコットンなどでシワの間をお掃除してあげてください。

フレンチブルドッグの気をつけたい病気

フレンチブルドッグは特徴的な顔立ちや体つきのために先天的になりやすい病気として、「鼻腔狹窄」という病気があります。
鼻腔狹窄は、先天的に鼻腔が狭くなっていることから呼吸する時に鼻を鳴らしたり酸欠になる病気です。他の犬と見比べて鼻腔が狭く押し潰されていないか定期的にチェックしましょう。

またシワシワの皮膚ゆえに特に多いのが「皮膚炎」です。皮膚炎を防ぐには日頃のケアが大変重要になります。

皮膚炎

主に、ダニや菌による皮膚感染症とアトピーなどのアレルギー性皮膚炎に分けられます。
強いかゆみを引き起こすので、犬が我慢できず噛んだり舐めたりして化膿が進み、なかなか根治しないことが多いです。

皮膚炎の予防方法

皮膚炎の原因は非常に多岐にわたります。一概に予防というのは難しい部分もあるのです。
いずれにせよ、健康な皮膚維持することが重要です。そのために、タンパク質や脂肪などバランスのとれた食事を与えること、ダニやホコリの出にくい清潔な住環境を作ることが大切です。
また、アレルギーは後天的に発生する場合もあります。シャンプーや食べ物が合わないことでアレルギーを起こすこともあるので注意しましょう。

皮膚炎の早期発見のポイント

  • 皮膚が赤くなっている
  • よく体を掻く
  • 毛のつやが悪い/まとまって抜ける
  • よく同じ箇所を舐めている
  • ブルドッグの場合、顔のシワに湿疹や脱毛が見られる。

こんな症状が見られる場合は、皮膚炎の場合が多いため、日々の些細な変化に気を配りましょう。

もしも、皮膚炎になったら

この病気になってしまうと、痒くてたまらないのでその箇所を噛んだり、舐めたりして、化膿が進み、最悪の場合は免疫力自体が低下し、より重大な病気に感染する可能性も出てきます。
治療は主に投薬と食事療法になりますが、前述のように犬は噛んだり舐めたりするので、なかなか治りづらく長期化するケースも少なくありません。

フレンチブルドッグを飼う時のポイント

  • しつけの難度は低め。主従関係だけしっかりすれば大丈夫
  • 抜け毛が少ない、吠えないとマンション飼育に最適の犬種
  • 寒さ暑さの両方に弱いです。しっかりと対策をしましょう。

■小型犬の犬種一覧

ワンダフルライフでは、成体時の目安体重が10K以下の犬種を「小型犬」としてご紹介しています。