ブルドッグ【中型犬】

ブルドッグについての「特徴」や「飼う時のポイント」などをご紹介!
ワンダフルライフでは、これから犬を飼ってみたいとお考えの方も、既に愛犬と暮らされている方にも楽しんでもらえるように日々、犬種情報の更新に努めてまいります!

ブルドッグ

ブルドッグ

英語表記 Bulldog
原産国 イギリス
体高 オス:30〜38cm メス:30〜38cm
体重 オス:23kg程度 メス:18kg程度

ブルドッグの外見と特徴

ブルドッグの外見の特徴は、なんといってもそのシワシワのしかめっ面とずんぐりとした体型でしょう。
全体的に肉づきがよくがっしりした体格のブルドッグは肩幅が広く、重心が低くどっしりとしています。
こういった安定感のある体格は、もともと牛や熊など自分より大きな動物と闘う闘犬だった頃に重要視されていました。
また、体の割に非常に頭が大きいこともその特徴です。

個体の特徴として、頭部の周囲の長さが、地面から肩までの高さと同じか、それよりも大きい個体がほとんどです。
この大きな頭部はそれを支える頑丈な顎周りの筋肉を発達させることに大いに役立ちました。
そのため自分より大きな相手にも噛みついたら離さない強力な顎の力を持ち、この特徴を生かすように鼻がとても低く、噛みついたままでスムーズに呼吸することができるようになっています。
脚は非常に短く、走るのは遅いです。歩く際には体を揺らしながら歩く独特のフォームが特徴的です。

このようにブルドッグはあまり美しい犬ではないかもしれませんが、強烈な個性を持っておりそのイカつい顔に熱狂的なファンも少なくありません。
かつては闘犬でしたが、現在は非常に気さくな性格に矯正されており、家庭犬として世界的に人気があります。

ブルドッグの歴史

ブルドッグの名前は、13世紀頃にイギリスの娯楽として大変人気があった「ブル・バイティング」という牛いじめのスポーツで使われた闘犬だったことに由来します。
このスポーツでのブルドッグの役割は牛の鼻に噛みつき、絶対に離さないことで牛を興奮させ、怒り狂わせるというものでした。

この頃のブルドッグは今よりもっと筋肉質で、勇敢な犬でした。外見も噛み付くのに適した顎周りのパワーはありましたが、今よりスマートな普通の犬に近かったそうです。

その後、1835年にイギリスで動物虐待法が制定され、ブル・バイティングを始めとするブラッドスポーツはすべて禁止されました。
そのため、ブルドッグへの需要は一気に低下し、絶滅の危機に瀕することになりました。ここからブルドッグの歴史は大きな転換期を迎えます。

こうした状況にブルドッグの愛好家達はなんとか生き残らせようと奮起します。
あまり攻撃性のない犬と交配させ、ブルドッグ特有のユニークな外見を残しつつ、家庭犬として温和な犬になるよう交配を試みたのです。
その結果、強烈な愛嬌を持つ顔立ちはキープしたまま、ブルドッグの性質を180度変えることに成功し、性格的にとても愛想のよい犬となりました。
ただ、頭が非常に大きくなったことが、胎児の頭部や肩幅の大きさに比べ雌の骨盤が小さいため自然分娩はほぼ不可能で、人の手による帝王切開での出産がほとんどという悲しい代償を得ることになりました...

本来の役割であった牛と戦う事などは全くできない犬に変わりましたが、外見からは想像もつかないほど愛想がよくコミカルな性質が一般大衆にも受けて、ブルドッグはたちまち人気のある犬種となりました。
現在では頑固な性格は飼い主への忠誠心にもつながると賞賛され、イギリスの国獣の一つとして愛される犬種となっています。

ブルドッグの性格や気質

ブルドッグの性格は不機嫌そう外見からは想像もつかないほど陽気で、おとぼけた、愛想のよい素直でおっとりした犬です。
基本的には飼い主を一生懸命喜ばせようとするけなげな忠犬気質です。

子供やお年寄りともうまく付き合い、見知らぬ人にも意外と友好的に振る舞います。
ですから番犬にはあまり向きません。他のペットに対しても攻撃的な態度をとることは少なく、とてもうまくやっていける犬です。

ただし、注意しなくてはならないのはブルドッグは頑固な部分があるということです。
納得できないことにはなかなか言うことを聞かず、頑なに無視するマイペースな一面があります。
ですから、しつけはなかなか骨が折れる犬種といえるでしょう。
しつけの際は、飼主は毅然とした姿勢を保ち、ダメなことはダメと根気良く教えましょう。

ブルドッグを賃貸物件で生育する時の注意点

ブルドッグはやや大きめの犬種ですが、必ず屋内で飼育してください。
ブルドッグは人間によって改良に改良を重ねられた結果生まれた犬種であり、体温調節が非常に苦手です。
暑さにも寒さにも弱いので、屋内では冷暖房で室内の気温を快適に保ってください。(夏場の室内に放置して、熱中症で亡くなるブルドッグもいます。)

外出時も夏場の日中や、冬場の早朝などは避けましょう。
外に出るのは好きなのですが、運動量も少ない犬種ですから、散歩も量は必要ありません。
散歩の手間が少ないため、忙しい女性の一人暮らしにもオススメできます。

ブルドッグの具体的な散歩量ですが、1日20分程度の散歩で十分です。
しかし、外で散歩しているブルドッグで「ゼーゼー」と肩で息をしながらへたり込んでいる姿を見かけたことがあると思います。
そのくらいスタミナの無い犬なので、実際散歩してみると結構根気が必要で、実際の時間はたくさんかかることもあります...

またブルドッグは非常に弱い犬種です。
体温調整の下手さに加え、関節も弱く、高い段差や階段の上り下りは非常に苦手です。
さらには皮膚も弱く、特に顔やお尻のシワの隙間には汗や老廃物が溜まりやすく、そこから皮膚炎などの疾患を起こすことも少なくありません。
定期的にシワの間を拭き掃除してあげたりなど清潔に保つことが必要です。

このようになかなか健康管理が難しい犬ですので、ペット初心者の方には少し難しい犬種と言えるかもしれません。
ですが、いかつい顔立ちと愛嬌に溢れるキャラクターは他の犬種にはない魅力ですし、飼い始めてみると愛おしくてたまらない存在になるでしょう。

ブルドッグを飼う時のポイント

  • 基本的には従順で愉快な性格ですが、頑固な部分がありしつけの難易度は高め。根気良く対応しましょう。
  • 散歩の量は少なめですが、体温調節が苦手です。外出時でも、室内でも体温管理に気をつけましょう。
  • 皮膚や関節など見かけの割に体が弱く、病気のリスクが高い犬種です。健康管理に気を使いましょう。

中型犬の犬種一覧

ワンダフルライフでは、成体時の目安体重が11Kg〜24Kgまでの犬種を「中型犬」としてご紹介しています。