日本スピッツ【中型犬】

日本スピッツについての「特徴」や「飼う時のポイント」などをご紹介!
ワンダフルライフでは、これから犬を飼ってみたいとお考えの方も、既に愛犬と暮らされている方にも楽しんでもらえるように日々、犬種情報の更新に努めてまいります!

日本スピッツ

日本スピッツ

   
英語表記 Japanese Spitz
原産国 日本
体高 オス:30-38cm メス:30-38cm
体重 オス:5~11kg メス:5~11kg

日本スピッツの外見と特徴

1950年代は日本の家庭犬登録数の4割を占めるほど爆発的な人気を博し、近年、人気が復活しているのが日本スピッツです。

スピッツとは「尖っている」という意味のドイツ語から、耳が尖っている犬種に名付けられる犬の系統の一つです。
日本で家庭犬としてスピッツと呼ばれているのは「日本スピッツ」というその中の一種類を指します。
今回はそんな日本スピッツの歴史、性格、賃貸物件で飼育する際のしつけ方、気をつける病気まで詳しくご紹介します。

【外見上の特徴】

  • 耳が立っており、口吻部が尖り、尻尾が丸い、典型的なスピッツ犬
  • 毛色は白のみ
  • 最近のスピッツは温和で無駄吠えしない

日本スピッツは戦後の高度経済成長期、お金持ちのステータスとして大変人気が出た日本原産のスピッツ犬です。
白くてふわふわの毛並みと、黒く大きな瞳のコントラストが美しく、それでいてスピッツらしい番犬気質もあったことから、当時は犬といえば日本スピッツというくらいの人気だったのです。

日本スピッツは体的には、キツネのような外観をした犬種です。横から見るとほぼ正方形に近い胴体を持ち、すばやく、軽やかな足取りで歩きます。
被毛は北方犬にルーツを保つため、豊富なダブルコートで柔らかい毛質をしています。毛色は白色のみです。

以前は無駄吠えをする犬というレッテルを貼られ、人気が低迷しましたが、現在は正しい飼育方法の発見と吠えにくく改良されたこともあり、近年人気が再燃してきています。

日本スピッツの歴史

続いて日本スピッツの歴史を紹介していきましょう。

日本スピッツの由来には諸説あり、はっきりとはわかっていません。
一般的には、1920年代にシベリアを経由し渡来した、ドイツのジャーマン・スピッツや、アメリカン・エスキモー・ドッグ等の白いスピッツ系の犬を交配して小さく改良し、純白に固定化したという説が通説となっています。

戦後、日本スピッツは「白く愛らしい外見」と「番犬としても使える」という部分から爆発的な人気を博しました。
ですが、この頃の日本スピッツはよく吠える犬種だったため、「うるさくて神経質な犬」という悪いイメージがついてしまい人気は低迷...
1990年頃には飼育頭数が1000等を下回るほどの不人気犬となってしましました。

この無駄吠えの多さは確かにスピッツ自体が無駄吠えの多い犬種ではあったのですが、それ以上に「屋外に鎖で縛って飼育する」という当時の犬に対する飼育方法が日本スピッツに合わず、寂しさやストレスからよく吠えるようになったのではないかと言われています。

近年日本スピッツは吠えにくく、性格が改良されたこともあり、以前のような無駄吠えが多い犬種ではなくなりました。
現在では日本はもちろん、イギリスや北欧圏など海外でも人気のある犬種として知名度を上げ、人気は高まってきています。

日本スピッツの性格や気質

【性格の特徴】

  • 飼い主に従順
  • 温和でおとなしい
  • 飼い主以外には警戒心が強く番犬向き

さて、前述の通り吠えにくくなった最近のスピッツはとても飼いやすい、飼主思いの犬種となりました。

その性格は従順で飼い主に尽くします。
信頼した飼い主にはとことん甘えるタイプですが、それ以外の人には警戒心が強く、番犬としても優秀です。

スピッツ犬自体がもともと北方の作業犬にルーツを保つため、人の指示にも従いやすく、頭もいい犬種のため、しつけの難度は比較的低めです。
また根気強い性格なので子供にも優しく接することができる犬種です。

難点としては、賢さゆえに甘やかしすぎるとワガママでよく吠える犬になってしまうことがあることですね。
しっかりと小さい時に主従関係を教えて、基本的なしつけを怠らなければよきパートバーとなってくれるでしょう!

日本スピッツを賃貸物件で生育する時の注意点

【賃貸物件で生育する時の注意点】

  • 屋外飼育はNG
  • 毎日スキンシップをとる
  • 散歩は毎日欠かさずに
  • 抜け毛は多め
  • しつけもスキンシップを取りながら

日本スピッツは飼い主と積極的にコミュニケーションをとりたい犬種です。屋外に離れて飼育するのには向いていません。
また、屋内で住んでいても、スキンシップをとらないと恐怖心や焦りを感じてアピールしようとよく吠える犬になりやすいため、賃貸マンションの一人暮らしで、日中は留守がちという方は、一緒にいるときは可能な限りスキンシップをとってあげてください。

日本スピッツはダブルコートの豊富な毛量を持つ毛質なので、抜け毛は多めの犬種です。
必ず毎日の定期的なブラッシングを欠かさないようにしましょう。

白くてふわふわの毛質なので、汚れが他の犬種より目立ちやすいので、日々の手入れが大切です。
トリミングの必要はありませんが、「毛の手入れが嫌」という人には向きません。

散歩の量については、元作業犬なので運動が大好きです。30分程度の散歩を1日2回はと連れて行ってあげましょう。
特に小さな時に散歩で外部の犬や飼い主以外の人間と接触することで、社会性が身につき無駄吠えをしにくい犬にする役割があります。

また、しつけについてですが、日本スピッツは叩いたり、怒ったりすると反抗心や恐怖心をあおって無駄吠えを助長しやすい犬種です。
しつけは冷静に回数を重ねて、できた時にスキンシップをとってしっかり褒めましょう。
「おとなしくしていると飼主は褒めてくれる」と思わせる方が効果的です。

しつけの難度も低く、日頃のケアもそこまで大変な犬種ではないので、賃貸物件で過ごすパートナーとして適した犬種と言えます。

日本スピッツの気をつけたい病気

  • 涙やけ
  • 皮膚疾患
  • 膝蓋骨脱臼

特に日本スピッツに多いと言われるのが、「涙やけ」などの眼病です。

涙やけ

小型犬に多い病気で、涙が過剰に出てしまうため涙の油脂成分が酸化し、眼の周りの毛が赤茶色に変色してしまっている事を言います
鼻が短い犬種や、目が大きい犬種など、顔の構造上起きやすい犬種もいますが、不衛生や乾燥によって起きることも多いです。

涙やけの予防方法

  • こまめに市販の涙やけローションか5%程度のホウ酸水で、変色した毛をコットンにつけて拭いてあげ清潔する
  • 室内の湿度を管理する(乾燥を防ぐ)
  • 低アレルゲンのドッグフードを食べさせる(手作りの場合は肉食中心に)

目の周りを清潔に保つこと、乾燥を防ぐことが基本的な予防方法になります。

涙やけの早期発見のポイント

  • まぶたの腫れがないか
  • 目の周りの毛が眼球に触れていないか
  • 逆さまつ毛の有無

このような瞼や、その周辺の毛が触れることで目やにや涙が出やすくなりますのでよくチェックしましょう。

もしも、涙やけになったら

涙やけを起こすと目が痒くてこすったりして、さらによくない眼病の原因になったりする危険性もあります。
毎日のケアで改善しない場合は獣医さんに診せることをお勧めします。顔の内部に奇形など先天性の要因がある場合もあります。

日本スピッツを飼う時のポイント

  • 吠えない犬になるかはあなた次第。たっぷりスキンシップを取りましょう
  • 抜け毛の量は多め。定期的なブラッシングを欠かさずに
  • 眼病注意。湿度や毎日の食事にも気を使いましょう。

中型犬の犬種一覧

ワンダフルライフでは、成体時の目安体重が11Kg〜24Kgまでの犬種を「中型犬」としてご紹介しています。